こんにちは。WordPress使用歴だけ長い、WordPressエンドユーザー IKUKO Laboのかなだいくこです。
この記事は「Vektor Web Solutions Advent Calendar 2024」の12月17日の記事になります。
前回のあおい屋さんの「9年目にしてようやく…Vektor Passportデビュー 」の記事に引き続き、WordPressの利用シーンについて書きたいと思います。
2023年の年末は
わたくし、2023年のアドベントカレンダーで
「来年はLMS(Learning Management System)つまり、Eラーニングのサイトを作る」
って書いていますが、実はこのとき動画教材を企画していて、来年(つまり今年)はオンラインで動画教材を販売しようともくろんでいたのです。
ところが、年明け早々、計画は頓挫しました。
もくじ
13人中1人しか見れなかった動画教材「タダWEB」
私は数年前に動画教材を作るのにハマった時期があって、それで、昨年末に思い立って「タダWEB」という7回シリーズの動画を作りました。
これは、私がふだん「ホームページ」を作るときの手順を、10~20分くらいの動画7本にまとめたものです。
具体的には、
- エックスサーバーのアカウントを作ってWordPress簡単インストール
- Lightningを入れて最低限の設定をする
- レイアウトは、VK パターンライブラリをまるっと利用する
という手順を画面を示しながら解説しました。
いやいや簡単じゃん、経費も最低限で自作すれば制作費もタダじゃん?っていう意味で「タダWEB」と呼んでいました。
年末にたまたま参加した異業種交流会と、日頃参加してるとあるオンラインサークルで無料モニターを募集して、視聴をお願いしたところ、13名の方が手を上げてくださいました。
その時点では動画ができていなかったので、年末年始、大晦日から元旦にかけて、せっせと動画を撮影&編集して、正月明けに、モニターさんたちに動画を共有しました。
それから数週間。
無料の条件として送ってもらうはずのフィードバックが…来ません。
正確には、1週間後に1人から感想が来ただけで、あとはさっぱり反応なし。
動画を置いているVimeoで確認すると、まったく視聴されていません。
結局、1ヶ月ほど待ちましたが、最初の1名以外は全滅でした。
何が難しいの?
フィードバックをくれた方にヒアリングさせてもらったところ、その方はパソコンを教える仕事をしていて、もともとWordPressでサイトを作った経験がありました。
それ以外の人は、WordPressを触ったことがないうえに、そもそもサイトを作らないといけない動機がなかった。
「タダWEB」は、どうしてもホームページを作りたい、または作らないといけない状況に追い込まれている場合しか、無料であっても視聴する気が起きない動画教材だったみたいです。
または無料だから見なくていいやって心理もあったかな思います(お金を払っていたら元を取りたいから見たかも)
必要としている人に届けなければ意味がない
ショックだったのは、途中で挫折するならともかく、1本目を再生しはじめた人すら1人しかいなくて、13人中11人は、見ようとさえしなかったということです。
途中で挫折したなら、どこが難しかったのか、どこに課題があるか参考になるわけですが、そもそも、視聴時間ゼロというのは、モニターの役割を果たしていません。
これはモニターを募集する相手の選定が、間違っていたことを示しています。
「ホームページを無料で作る」
私の時代にはステキに聞こえたこのワードに、もはや魔法の力はなくなったようです。
「ホームページ」は必要ないのか?
私が教材の対象と考えていたのは、個人事業を始めたばかりだったり、個人事業から法人を立ち上げてホームページが必要になっちゃったとか、やっぱり起業系のシチュエーションでした。
モニターをお願いした人も、半分くらいは自営業だった、はず。
実際、年末にWEBサイト開設の相談を受けて「今度教材を作るから見てください」って提供した方もモニターに含まれていました。
それなのに、動画を見さえしないって、どういうこと??
みんなホームページ要らないのかな?
業者さんに頼めばいいってことかな?
モニター視聴をあきらめた後も、別の人から、開業したサロンのホームページを作りたいと相談されて「タダWEB」を提供しました。
その方は途中まで見てくれたけど、エックスサーバーを借りるはずがなぜか、WordPress.comにアカウントを作ってしまいました(なぜ!)
それで、次に、起業サークルの方面から「ホームページを作りたい」と相談を受けたときには、もう「タダWEB」の話はせずに、さくっと近所のペライチサポーターさんを紹介してしまいました😀
(※とてもきちんとお仕事されてる人だったので)
そういうわけで、結論から言うと「ホームページ開設」のニーズは今でもあって、
今後も個人事業が増えていけばそれだけ「ホームページ開設」の需要も増えるんだろうな、と感じます。
けれども、ゼロから学ぶ学習コストがかけれない人が多いので、コスパだけでWordPressを選択する人は増えないかも。
構築後の管理の面から考えても、タダWEBの動画を見れないレベルの人にWordPressの構築代行はちょっと、恐ろしすぎておすすめできないと思いました。
制作代行するにしても、更新や管理を考えると、ASPサービスを使ったほうがいい気がする今日この頃です。
プロジェクト立ち上げに有効なタダWEB
一方で、私自身は今年「わくビズ」という新しいサービスを立ち上げました。
わくビズは女性のための体験型起業支援サークルです。
友だちとzoomで雑談してるうちに盛り上がって「これ、できるんじゃない?」って話になったとき、私が1〜2時間くらいでさくっとサイトを作ったら、もうそれでサービス完成でした。
説明会の告知用にCanvaでチラシを作るほうが時間かかったくらいです。
新しいプロジェクトって、いろんなことがあいまいで、あーでもないこーでもない言ってるうちに熱が冷めて、流れちゃうことが多いんですが、そういうときは途中でホームページを作っちゃうのが吉。
VK パターンライブラリからカッコイイ「ページ全体」を見つけてコピペして、上から順に文章を書き換えて埋められたら、プロジェクトの内容が固まってるってこと。
書けない部分がまだ未定な部分なので、そこだけ詰めていけばプロジェクトのスタート準備完了っていうわけです。
やっぱりWordPress良くない?
レンタルサーバーはすでにあるし、ドメインは初年度1円とかのやつを使えば、経費ほぼゼロ。
もしプロジェクトが立ちあがらず流れたら、ドメイン更新せずリリースしたらいいんです。
ただしWordPressは忘れずに削除してね。放置は事故の元。
とにかく、新しいプロジェクトは、zoomで議論してるだけじゃなかなか進まない。
WEBサイトを作りながら、どんどん具体的に詰めていくのがタイパ良し。
と、私は思います。
どうなる2025年?
そんなわけで、2024年、私のオンラインスクール教材販売は実現せず、LMSプラグインの研究も進みませんでした。
教材販売も小規模だったらわざわざWEBサイト作らなくても、他の手段で配信できる。
タダWEBのモニター動画も、公式LINEのステップ配信でじゅうぶんでした。
そして、せっかく作った私の「タダWEB動画教材」はストレージの藻屑と成り果てました。
だってタダWEBの内容って、やる気があればYouTubeやUdemyで探せばあるだろうし、本だって山ほどあるし、できる人はすでに勝手に調べて作ってると思うんですよね。
WordPressでWEBサイトを作るって…
できる人には簡単にできるけど、できない人には永遠にできない、謎に人を選ぶ行為みたいです。
まあ、今後AIが普及してWEBサイトをさくっと作ってくれるようになったとしても、そもそもできない人はAIに指示もできないし、AIだって親身になって話を聞いたり慰めたり励ましたりしてくれるわけじゃないだろうから、起業支援系WEB制作代行を一生懸命やってくれる人の需要はなくならないと思います。
「親身になって相談にのってくれる」
結局、時代が変わっても、求められるのはこれかなと、思ったり。
最後にひとこと
ちなみに!
2024年の個人的にうれしかったトピックは、何年かぶりに参加した 愛知WordPress Meetup で、ナマことりさんに会ったことです😀
すごくない?事前に約束してたわけでもないのに、ふらっと参加したら会えました。やったね!
2025年もWordPressにお世話になります。
そしてこれからもずっと!
明日は浅川幸宣さんが「issue & PullRequest 送ってみたよ」について書いてくださるそうです。お楽しみに!